第4章:俺の声を聴け!

第4章:俺の声を聴け!

241:示された選択肢

------------ --------- ----- 「あ、キミは」 「っ!」  イーサの部屋を出た瞬間、俺は“俺”の声を聴いた。  誰も居ないと思っていた廊下には、まさかのジェロームが居た。ジェロームも寝起きなのか、それともハルヒコが...
第4章:俺の声を聴け!

240:目覚め

---------- ------ --- 「っ」  目が覚めた。  窓から差し込む陽の光に反射した金髪に、思わず目がくらむ。俺の背中にはイーサの腕がユルリと回されている。熱い。イーサはいつだって子供体温だ。 「……」  この陽の昇り方から...
第4章:俺の声を聴け!

239:立派な王様への助言

「そういえば、イーサ。お前、明日の戴冠式のスピーチ、何を話すつもりなんだ?」 「分からん!」  あっけらかんと答えてくるイーサに、俺は「そうだと思った」と笑った。 「……マティックとカナニ様が困ってたぞ?渡した原稿を読みたくないって癇癪を起...
第4章:俺の声を聴け!

238:我儘王子のお願い

大きく荘厳な扉を前に、俺は静かに立っていた。 「……はぁ」  長い廊下の真ん中に突然ポツンと現れるその扉。それはもちろん、イーサの部屋へと続く扉だ。『ここが今日からお前の仕事場だ』そう言って、テザー先輩から連れて来られて、一体どのくらいの時...
第4章:俺の声を聴け!

幕間19:クリアデータ7 07:50

「あー、毎回の事はいえこれまで関わった各キャラとの振り返り会話って……ジンとするわ」  栞はクリプラントの城下町や、城の各々の場所に点在する見知ったキャラのアイコンに向かって走りながらボソリと呟いた。トゥルーエンドの確定した今、後は城に居る...