ゆうふくママと、ひんこんママ

ゆうふくママと、ひんこんママ

6:村でのママたち

ヴィア、すきエクセプト「(ヴィア…すき)」ザン「(この鳥の死骸をどうしろと)」オブ「(お父様の事が嫌いだからって、何もこんな嫌がらせをしなくても)」ザン「おい」エクセプト「……なに(この人きらい)」ザン「この死骸、一体どうする気だ」エクセプ...
ゆうふくママと、ひんこんママ

5:ゆうふくママと、ひんこんママ④

4:私をどこかへ「そうね。きっとこれじゃあ足りないわ」 私が彼女に触れられていた手を、もう片方の手でソッと握り締めていると、隣でポソリとした呟きが聞こえてきました。 どうやら、彼女は自分の持っているあの鳥の亡骸に不満を抱き始めたようです。「...
ゆうふくママと、ひんこんママ

4:ゆうふくママと、ひんこんママ③

3:彼女はまるで、「こんにちは。これは貴方の帽子よね?」「……は、はい」「ヒラヒラして、手触りも良いし、色も春のお花みたい。素敵な帽子ね」 彼女は帽子を見てニコリと微笑みます。その意思の強そうな眉と、真っ黒で大きな瞳が、ハッキリと私を捕らえ...
ゆうふくママと、ひんこんママ

3:ゆうふくママと、ひんこんママ②

2:王子様現る「靴が汚れてしまったわ」 私は一人で歩いていました。 前の日に雨でも降ったのか、私の歩いている小道は、もちろん煉瓦で補整されているわけでもない、泥だらけでべちゃべちゃの道です。 ニースは居ません。本当に、私一人きりです。『エク...
ゆうふくママと、ひんこんママ

2:ゆうふくママと、ひんこんママ①

1:生誕のお祝い 自国を救う為に敵国へと潜入した男装の姫君は、敵国の王子様と最初こそ対立し合いますが、最後の頁では平和と永遠を誓い口付けを交わします。帝国最強と謳われた美丈夫の騎士は、傷を負った時に手を差し伸べてくれた平凡な村娘に心を奪われ...