心苦しくも、私もゆとり世代でございます

心苦しくも、私もゆとり世代でございます

20:収穫

太宰府互譲はニヤニヤしていた。 それはもう、ニヤニヤしていた。 少しばかり酔っているのもある、しかし、そのニヤニヤの理由は別にあった。 それは…… 「(連絡先、やっと、やっと交換できた……!)」 あのカオス空間が落ち着いた後、太宰府はやっと...
心苦しくも、私もゆとり世代でございます

19:生贄に感謝

「宮野さん!なんで仕事辞めるんですか!?」 そう、突如として悲壮感がぶり返してきた春日に宮野は「あぁ、そう言えばまだ話してなかったな」と、目の前にあったクシをつまみながら春日を見た。 「俺、店出すんだわ」 「へ!?」 余りに突然な宮野の言葉...
心苦しくも、私もゆとり世代でございます

18:想定外の新年会

------------ ------- --- そして、現在。 「24歳!?甘木と同い年!?」 「38歳!?宮野さんと同い年!?」 太宰府と甘木は宮野が予約していた個室に共に居た。 奥に太宰府と宮野が隣同士になり、太宰府の正面に春日、宮野...
心苦しくも、私もゆとり世代でございます

17:想定外の出会い

---- ------ -------- 春日と太宰府がトイレの個室に入って10分後。 つまりは、宮野と甘木がトイレをノックする10分前。 甘木は余りにも戻りの遅い太宰府に、その不安は頂点に達していた。 それもその筈。今日の今日でミスをして...
心苦しくも、私もゆとり世代でございます

16:自覚

ひぃぃんっ。 という奇怪な泣き声と共に語られた内容は、とてもシンプルだった。 お世話になった上司が辞める、だから悲しい。 しかし、それを聞いた太宰府はなんとも切ない気持になった。 「それは……悲しい、ですね。春日さん」 「ばい、はいっ。俺、...