第1章:俺の声は何!?

第1章:俺の声は何!?

17:美味しいお話会

「……さてと」  理不尽な不等価交換の先輩も、それより更に理不尽の上を行くクールツン高慢なポニーテールのメイドも居なくなった。 後に残されたのは、シンと静まり返る廊下と、目の前に荘厳に佇むイーサの部屋の扉だけ。 「おーい、イーサ。俺だー」 ...
第1章:俺の声は何!?

16:声優変わった?

「クソ……居るなら声くらいかけてくれよ」  そうは言っても、人魚姫でもなければ、エルフでもない。ただの人間の俺は、羞恥心程度では泡になる事はないのだ。  残念な事にな!?  やっと到着したイーサの部屋の前に、交代を待つ部屋守のエルフと、あの...
第1章:俺の声は何!?

15:ごはんの時のアニメ

----------- -------- ----- 「めでたし、めでたし」  俺は昨日の夜に起こった達成感満載の記憶からどっぷりと浮上すると、手に持っていた記録用紙をパタリと閉じた。 「はぁぁっ、いい」  いやぁ、何度思い出しても腹の底か...
第1章:俺の声は何!?

14:泣かせた、泣かせた

「うおおっ、ギリ間に合うかーーっ!?」  そう、俺は、少しばかり焦っていた。 「書き写すのに時間かかっちまった!」  お陰で、イーサの部屋守の交代時間にギリギリ間に合うか間に合わないかの時間になっていた。だって仕方がないだろう! 「ワケわか...
第1章:俺の声は何!?

13:誰の金言?

「肉と野菜の溶け込んだ旨味たっぷりの濃厚なスープ。そのスープを旨味ごとしっかりと含み、重みと柔らかさの増したパン……はぁっ、これほどまでに、スープの全てを取りこぼす事なく口に運び込める食材が、他にあるだろうか……いや、ないっ!」  腹に吸い...