第2章:俺の声はどう? 80:ユメデンワ 「なぁ、あも。俺の事は好きか?」 もちろん、あもからの返事はない。 そりゃあそうだ。言葉を発していたのは聡志なのだから、このあもが喋る筈もない。けれど、イーサはあもを通して、聡志に自身を「好き好き」と言わせるあの行為を、酷く気に入ってし... 2022.09.25 第2章:俺の声はどう?
第2章:俺の声はどう? 79:変化の先へ 低く落ち着いた声が、閉じられた部屋の中で静かに響き渡る。 「サトシ、サトシ、サトシ、サトシ」 その部屋の床は、まるで金色の絨毯を敷いたかのように、あちらこちらで光を反射しキラキラと光り輝いていた。 よく見れば、光り輝くソレは、大量に切り... 2022.09.25 第2章:俺の声はどう?
第2章:俺の声はどう? 78:魔法の正体 ただ、一つだけ分かるのは。 「……魔法を使うのも、楽じゃないんすね」 「……お前、全然分かっていないだろう」 「ちょっ、急に、真面目な喋り方に戻らないでくださいよ」 「こっちの方が効果的かと思ってな」 「使いこなしてるー」 そう、二つのキ... 2022.09.21 第2章:俺の声はどう?
第2章:俺の声はどう? 77:大いなる実り --------- ----- --- 「……うーん」 気持ち悪さがなくなったおかげで、やっと俺は冷静に周囲を見渡せるようになった。どうやら、隊全員の転移が終わっていないようで、未だにゲートの出口からは兵士がポロポロと現れてくる。 まぁ... 2022.09.21 第2章:俺の声はどう?
第2章:俺の声はどう? 76:マティックの苦悩 マティックは足早に城中を駆け回っていた。 「時間がない。時間がない。あぁっ、まったくもって。いつも私には時間がない」 ヴィタリックの死後、ともかくやるべき事が散見していた。マティックは、それを一つ一つ集め、自身の脳内へと優先順位をつけて並... 2022.09.21 第2章:俺の声はどう?