第4章:俺の声を聴け!

第4章:俺の声を聴け!

218:ハルヒコ・イチマダの最愛

ハルヒコ・イチマダは、ジェローム・ボルカーを深く愛していた。「あぁ、ジェローム。可愛い可愛い俺のジェローム」 それは、最初はただの“洗脳”に過ぎなかった。『いいか。ハルヒコ、お前はこれから一生かけてジェローム様にお仕えするんだ』『はい、おと...
第4章:俺の声を聴け!

217:突き付けられた銃口

これは、一体どういう状況だ。「へ?」 場にそぐわない、上がり調子の裏返った声が俺の耳を突いた。 まったく、一体誰だ。こんな間の抜けた音を出す奴は。時と場合を考えろ。 え?俺?違う。俺の声はもっと格好良かった筈だ。うん、きっとコレはジェローム...
第4章:俺の声を聴け!

216:ジェローム・ボルカーの決断

「俺は、分かってるんだ。この戦争に勝った後、広がった広大な領土を統治する事も、文化交流のなかったエルフを統治する事も、この侵略戦争を機に諸外国との関係性の変化に対応する事も……全てにおいて、俺は力不足だ」「ジェローム、そんなモノはやってみな...
第4章:俺の声を聴け!

215:ジェローム・ボルカーの苦悩

真っ暗な世界の中で、ジェロームの五感を揺さぶるものがいくつかあった。 それは、隣から香ってくる出来立てのコーヒーの香りであったり、気づかわしげな様子で此方を見ているであろうハルヒコの特有の浅い息遣いであったり。 視界からの情報が一切遮断され...
第4章:俺の声を聴け!

214:自問自答

「は?」 俺の言葉に、目の前に座るジェロームの目が大きく見開かれた。 隣に座るエイダなんか、まるで洋画のような「ひゅう」と言う、絵に描いたような口笛を吹いている。まぁ、ほぼ口で言ってる感じだったけど。いや、出来ないならすんな。「……おい、お...