第1章:俺の声は何!? 30:推し語り ----------- ------- ----- 『……ずっと。お前に、なりたかったんだぁ』 -------お前、どうやって王子に取り入った? ユラユラと揺れる俺の声が、テザー先輩に言われた言葉と共に空気を揺らす。扉の向こうからは、何も... 2022.08.10 第1章:俺の声は何!?
第1章:俺の声は何!? 29:公開討論開始 「へぇ。俺が死んだら、誰が王子の部屋守をするんですかね?」 「お前の代わりなどいくらでも居る。自惚れるな」 「まぁな。確かに、俺の代わりなんていくらでも居るだろうよ。でもな?俺の代わりをやりたがってるヤツなんて、此処に一人だって居るか?」 ... 2022.08.10 第1章:俺の声は何!?
第1章:俺の声は何!? 28:思春期男子の癇癪 『お前、どうやって王子に取り入った?』 まただ。 あの日のテザー先輩の言葉が、頭から離れない。ずっと、俺の耳の奥にこびりついている。俺の周囲の空気だけが、あの言葉の震えをずっと記憶しているみたいだ。 モヤモヤする。 「はぁっ」 俺は... 2022.08.10 第1章:俺の声は何!?
第1章:俺の声は何!? 27:問いの答え 「テザー先輩。交代の時間です」 「……あぁ」 今日も今日とて、俺はイーサの部屋へと向かう。部屋の前に到着してみれば、そこにはピシリとした姿勢で部屋の前に立つテザー先輩が居た。どうやら、今日は俺が先輩と交代する日らしい。 「あ」 とっさに... 2022.08.07 第1章:俺の声は何!?
第1章:俺の声は何!? 幕間5:クリアデータ7 00:59 「はぁっ!?何よ!この馬鹿高い物価は!?」 上白垣栞は、画面に映し出された道具屋の価格設定にカッと目を剥いた。なにせ、初期の回復アイテムですら、一つ千五百ヴァイスと明記されているのだ! 「これ、絶対にぼったくられてる!ありえない!」 栞... 2022.08.07 第1章:俺の声は何!?