第2章:俺の声はどう?

第2章:俺の声はどう?

94:サトシの技術

--------- ------- ---- 『ムカツクんだよ!テメェら!そんな俺の叫び声と共に、そこから俺の全ての巻き返しが始まった!毎日いじめられるだけだった俺の人生が、ハッキリと動き出したのだ。それもこれも、全ては、“あの日”まで遡る...
第2章:俺の声はどう?

93:サトシのお話会

-------サトシ?サトシはイーサが好きか? 「っ!」  目が覚めた。  鼻孔の奥から、太陽の“濃い”香りがした気がした。         〇  ナンス鉱山に来て、十日が経った。  今の所、俺の首は無事だし、絞め殺されてもいない。ついでに...
第2章:俺の声はどう?

92:イーサ、初めての

「マティック、頼む。教えてくれ。人間が自分の価値を信じ、涙を流す事なく、この国で生きて行く為には、一体俺は、このクリプラントをどのような国にすればいい?」  真っ直ぐ此方を見つめながら問うてくるイーサの姿。 それに対し、マティックは思い知っ...
第2章:俺の声はどう?

91:イーサの野望

--------- ------- ----  イーサは、パチリと目を覚ました。目覚めて最初に目に入ってくるのは、見慣れた天井。チラリと顔を横に向ければ、そこには笑顔のあも。 「サトシ……」  聡志が泣いている。ここ最近、ずっとそうだ。 「...
第2章:俺の声はどう?

90:サトシの癇癪

毎日、毎日。  夢を見るんだ。 『…また、ここか』  何の夢かって?そりゃあ、イーサの夢を、だ。  起きたらスッカリ忘れちまうのに、眠ると、これまでの夢の事も全部思い出す。いつも始まりは王宮の中庭の小道。  イーサの部屋守の時に必ず通る場所...