第3章:俺の声はどうだ! 160:喪に服す 「……はぁ」 あの楽しかった打ち上げから三日が経過した。弾けるような笑い声と、酒場の中の喧騒が今も目を瞑ると耳の奥に蘇ってくる。 楽しかった。本当に、楽しくて楽しくて。 しかし、今や、あの明るかった雰囲気は一切なくなってしまった。これ... 2022.12.11 第3章:俺の声はどうだ!
第3章:俺の声はどうだ! 159:癇癪玉爆ぜる 「ならば、イーサがたくさん頑張ったら、サトシに頑張れって言えるようになるということか?そうすれば、サトシはイーサに頑張れって言って欲しくなるか?」 「は?なんだよ。それ」 「イーサがアイツらよりも頑張れば、サトシはイーサの“頑張れ”が欲しく... 2022.12.07 第3章:俺の声はどうだ!
第3章:俺の声はどうだ! 158:嘘の昔話 -------お前良い声をしているな。ちょっと俺に付いて来い。お前にピッタリの役をくれてやる。 そう、出会いなんて、いつも突然だ。飯塚さんと、中里さんがそうであったように。そして、 --------ねぇ、なまえ。なんていうの? 俺と金弥... 2022.12.07 第3章:俺の声はどうだ!
第3章:俺の声はどうだ! 157:サトシは何者、 「あのっ!『頑張れ、サトシ君』って言って貰っていいですかっ!」 「は?」 ベッドの上で、ほぼ土下座のような体勢で頭を下げる俺に対し、頭上からは中里さんの、いや、カナニ様の呆けたような声が降ってきた。明らかに戸惑っている。そりゃあ、初対面の... 2022.12.07 第3章:俺の声はどうだ!
第3章:俺の声はどうだ! 156:ちょっとマニアックなお願い ------------ -------- ---- 『飯塚さんの時も思ったけどさぁ。結構マニアックなこと聞くよな。サトシって』 中里さんが講師としてやって来た“あの日”の事だ。 金弥は、俺の質問ノートを上から下まで眺め、呆れたような声を... 2022.12.04 第3章:俺の声はどうだ!