第2章:生酔い、本性違わず

第2章:生酔い、本性違わず

80:大人の駄々

「ウィズ……ごめん!」 俺は店に入るなり、驚いた表情でこちらを見てくるウィズに向かって頭を下げた。そんな俺の後ろでは二人の体躯の大きな男が二人、店を見渡して口々に感嘆の声を上げている。本当ならば、この瞬間「ほらな!良い店だろ!?」と我が物顔...
第2章:生酔い、本性違わず

79:謎の衝撃

『なぁ、フロム』『なんだよ?オブ。止めても無駄だぞ。俺は今インをボコボコにしなきゃ気が済まないんだ』『こっちだって同じだ!』『イン、ちょっと待って』 僕は怒り心頭と言った様子のインを片手で静止すると、フロムの方を見た。本当なら僕が強ければ、...
第2章:生酔い、本性違わず

78:オレのもの

------------------- あのね、オブ。 この“かいちゅうどけい”をね、オブから貰った時ね、お母さんとお父さんにバレたら返してきなさいって言われるから、家では俺の秘密の場所に隠してたんだ。 だから、最初はお父さんとお母さんには...
第2章:生酔い、本性違わず

77:弟志望

「あーっ!アボードの兄貴じゃないっすかぁ!」 この時、アボードと出会った瞬間の“あの”既視感を俺は感じた。「お?」「ん゛ん゛ん゛っ?!」 そこには今朝の、あの赤毛の破廉恥男が満面の笑みで立っていた。その手には、今日一日の買い物の成果だろう。...
第2章:生酔い、本性違わず

76:偶然、弟

「お前、なんで此処に居んだよ」「げ、アボード……」 そこにはいつもの騎士の制服ではない、私服のアボードが立っていた。俺の正直な表情筋はアボードを認識した瞬間、きちんと自分の仕事を全うした。つまり、物凄く嫌な顔をした。「あ゛ぁ!?クソガキの癖...