第3章:酒極まって、乱となる

第3章:酒極まって、乱となる

150:言って分からないヤツには

「はぁ?何お前だけそんな良い酒飲もうとしてんだよ」 「べーっ、アボード。お前にはやらん。つーか、ウィズにもトウにもバイにもやらん。これは俺一人で飲むんだ!」 「はぁ!?」  俺はこちらを信じられないモノでも見るような目で見てくるバイに、一旦...
第3章:酒極まって、乱となる

149:酒飲み殺し再び

「おじゃましまーす」 「…………」  どこか気まずそうな様子で店に入るバイの手を引っ張りながら、俺は無理やりに明るい声を出しながら店に入る。昨日を含め、たった2日間ここに来なかっただけなのに、俺にとっては酷く懐かしく感じられた。 「アウト」...
第3章:酒極まって、乱となる

148:さぁ、酒場へ行こう

--------- ------ --- 「なぁ、ほんとに行くのかよ」 「ああ、行くよ」  俺はその日、仕事終わりに家へと帰ると、部屋の中でゴロゴロと教本を読みながら布団の上に転がっていたバイを叩き起こした。  昨日の夜、俺は殆ど寝る事なく...
第3章:酒極まって、乱となる

147:跡

『ニアに赤ちゃんが出来たら、俺、頑張って育てるよ!任せてよフロム!』 『なんでだよ!?俺とニアの子供だろ!?俺とニアが育てるに決まってるだろ!?』 『二人じゃ赤ちゃんの面倒なんてみれないよ。俺はニアで慣れてるし。フロムは乱暴だから、きっと赤...
第3章:酒極まって、乱となる

146:赤ちゃんの行方

---------- ------- --- 『ニアとフロムの赤ちゃんはいつ家に来るのかなあ!』  その時のフロムの顔を、俺は一体どう形容して良いのか全く分からなかった。 その日は久々に、最近では忙しかった3人が、幼かった時のように一同に森...