第3章:酒極まって、乱となる

第3章:酒極まって、乱となる

229:飛べ、飛べ

---------------------------------------アウト、空は気持ちいいかい? そう。頭の奥で、声が聞こえた気がした。 けれど、その声に返事をする事は叶わなかった。 何故なら――。「おい!?このドクソ!?お前、死...
第3章:酒極まって、乱となる

228:生者が死者に出来る事

----------------------- どのくらい、此処に居ただろう。『イン』 俺は一人、インと俺がいつも一緒に過ごしていた、森の奥の大穴の中に居た。もう、日も落ち、辺りは真っ暗だ。 『イン、どこ』 膝を抱え、呟くように、縋るように...
第3章:酒極まって、乱となる

227:父であり、母であり、そして

-----------------------「おい、アボードはどうしたんだ」「もう試験は始まってるんだよな?」「なんで兄貴は騎兵しないんだ?」 周囲が騒がしい。 それもそうか、と。男は鳴り響く心臓を抑え、思った。 「どうした、どうした」と...
第3章:酒極まって、乱となる

226:四兄弟の使命

〇 屋敷に到着した、郵便飛脚によりもたらされた手紙。 いや、報告書は、すぐに屋敷の当主の元へと手渡された。 情報は全ての要。 人もモノも“情報”一つで大きく扱い方が変わる。 そう、その当主は幼い頃から父親に教え込まれていた。 だからこそ、こ...
第3章:酒極まって、乱となる

225:二度ある事は、三度目の

--------------------------------- 俺は、昔から高い所が好きだった。 お父さんの肩車、屋根の上、学窓の屋上、木の上、そして時計台。 遠くを見渡すのが好きだ。けれど、俺は遠くの景色を見て「綺麗だなぁ」と思う為に...