第3章:酒極まって、乱となる

第3章:酒極まって、乱となる

225:二度ある事は、三度目の

------- ----------- ---------------  俺は、昔から高い所が好きだった。  お父さんの肩車、屋根の上、学窓の屋上、木の上、そして時計台。  遠くを見渡すのが好きだ。けれど、俺は遠くの景色を見て「綺麗だなぁ」...
第3章:酒極まって、乱となる

224:父というより、

------------- --------- -----  イン、イン、イン、イン。 『インっ!』  走る、走る、走る。  どのくらい走り続けただろう。  首都の実家を抜け出して、3日が経った。  俺は馬を走らせながら、ただ、ただひたすら...
第3章:酒極まって、乱となる

223:死ななかったら、また

「ごめん。ヴァイス。今のじゃ、全く分からなかった。どーきってなに?」 『まぁ、簡単に言うと、僕とアウトは、既に一心同体?みたいな感じなんだよ』 「そんな訳ないよ。だって俺はヴァイスとは別々の人間なのに」  そう、俺が立ち上がって目を瞬かせる...
第3章:酒極まって、乱となる

222:どーき

---------あり得ん。アウト。お前がその気なら、俺も、もう本気を出すぞ。  そう言ったウィズは、俺の腕を掴むと、そのまま酒場へと無言で帰った。けれど、帰ってからは逆に、いつものウィズに戻っていた。 『ほら、アウト。シャワーを浴びて。も...
第3章:酒極まって、乱となる

221:ちょっと危ない計画

「ふうむ。これは困ったな」  俺は現在、非常に困っている。  何故かって? 「ウィズのヤツ、俺を監禁しやがったな」  そう、俺は今現在、監禁されている真っ最中だからだ。  俺はこの酒場を含むウィズの所有している建物から、一歩も外へと出られな...