第3章:酒極まって、乱となる 206:代償 「ちょっと待った!!お前ら!ほんとなんで喧嘩なんかしてるんだよ!?意味わからん!」 俺はズンズンと部屋の中で向き合う二人の男と、傍でオロオロとする体の大きな男の、ちょうど真ん中に立った。 部屋を出る時は、あんなに見事な殺気を放っていた男... 2021.10.03 第3章:酒極まって、乱となる
第3章:酒極まって、乱となる 205:巨悪 『俺が居たから、インはあんな納屋で最期を迎える羽目になった!お前が選ばなかったから、インは毎日バカみたいに期待し、、森に行って木に登ってた!オブの居る首都が見えるかもしれない、大人になったら自分もソコに行くんだって!』 『っ!』 『自分の兄... 2021.10.03 第3章:酒極まって、乱となる
第3章:酒極まって、乱となる 204:謎の跡 ○ 「トウ、目が本気だったな。いや、ほんと怖すぎ」 そう、バイの額に口付けをしてやった後、俺は一旦、本当に部屋を出た。いや、なにせトウの目が本気で怖かったからだ。 しかも、『ちょっとお手洗いに行ってくるから』という俺の発言に対し、バイが... 2021.10.03 第3章:酒極まって、乱となる
第3章:酒極まって、乱となる 203:悪魔の笑顔 『ここでいいだろ?』 『ああ』 既に、夕日も沈みかけ大分と暗い。もう、秋も終わり。すぐそこには寒い、寒い冬が待っている。けれど、俺はその凍えるような寒い冬を、此処で過ごす事は、もう二度とない。 『ほら、開けろよ。飲もう』 『……』 それ... 2021.10.03 第3章:酒極まって、乱となる
第3章:酒極まって、乱となる 202:友からの誘い ------------ --------- ----- 首都への帰還を、あと数日と控えたある日。 俺は町での最後の仕事だと、集会所に集まる町の代表者達を前に、自身の帰還とその後、この町を管理管轄するのが、ビロウである旨を伝えた。 『今... 2021.10.03 第3章:酒極まって、乱となる