第3章:酒極まって、乱となる

第3章:酒極まって、乱となる

199:週末の約束

「お前の分からないは、俺にとっても予想ができん。予想できないから、怖い……俺はもうすぐ、あまり一緒には居てやれなくなるというのに」 「仕事?」 俺の問にウィズは俺の後頭部を撫でつけながら「あぁ」と頷いた。それならば、出来る事は出来るうちにし...
第3章:酒極まって、乱となる

198:選択権と決定権

「だって考えてもみろよ?“あの”トウが、バイに手を上げて、家から追い出すみたいなモンだぜ?想像できないよ……けど、お父さんは、それをした」「……勇気のある人だ。きちんと、選択をして、選び取って。前へと進める。俺も、是非会ってみたかった」「俺...
第3章:酒極まって、乱となる

197:おとうさん

「じゃあ、ヴァイスの真似をして話そう!」「……勘弁してくれ」「さぁ、いくぞー! さて、お立合い、お立合い。これはある立派な父親のお話だよ。どんな所が立派だったかって?その」 父親は騎士だった。そりゃあもう、部下からも上司からも町の人達からも...
第3章:酒極まって、乱となる

196:遠くを見渡すように

〇「いやぁ、また迷惑かけちゃったな。ウィズ」「……」 アボードと入れ替わるようにして部屋に戻ってきたウィズに、俺は軽く声を掛けた。またウィズに、あの雷鳴轟くような怒り方をされると思って身構えていたが、さすがに今回はそうはならなかった。 ウィ...
第3章:酒極まって、乱となる

195:帰還の時

『オブ、貴方がちゃんと“選んで”いたならね』『っ』『私は今から、貴方を責めるわ。私の大事な人を、お兄ちゃんをここまで軽んじられたとあっては、許しようがない!』 ニアはその時、軽蔑と怒りとどうしようもない気持ちを活火山のように噴火させた。 目...